よくアメリカの物流業界は日本より10年進んでいると言われます。
毎年、船井さんの海外視察には参加するようにしています。
今回はテキサス州ダラス、テネシー州メンフィス、ミネソタ州メンフィスを周りました。
ダラスは今、人口が急増しています。
理由としては生活費指数が低いこと。住宅価格が手頃。州税・個人所得税が無い。開発できる広大な土地がある。とにもかくにも仕事がある。
企業の動きも活発です。他州から移転してきます。それは立地優位性(アメリカのヘソ、東西への時差、中南米へのアクセスの良さ)。ビジネスコストが低い。人財が豊富。などがあげられます。立地優位性最大限際立たせるため産学官一緒になって法・税制などを整備し、より多くの人や企業を集めている都市という印象でした。一つ書き忘れていました。テキサスビーフは安くて旨い!
メンフィスはブルース発祥の地。行きかう人々を見ても黒人の方が多かったです。
また医療分野の中心としても知られており医療機器メーカーの多くが拠点を構えています。
視察先のMedtronicは
同社のビジネスモデルは製造し、リーシングも行う点。売上高3兆円の大企業ですが恐るべきはその利益率です。粗利率が約70%、経常利益率は約30%です。売ってしまえばそこで終わりなので、製造したものをレンタルしてリペアしてまた貸し出す。投資回収率も相当高いようです。良い商売ですね。羨ましい!
そしてFedEXのスーパーハブ空港。昼はメンフィス空港としての通常航空業務ですが夜は全米最大かつ最古の貨物空港基地として様相が一変します。23~5時の間に150機が離発着するその様は圧倒されます。敷地内では航空貨物関係の車両が慌ただしく動いていて活気がハンパないです。メンフィスという地の競争力の源泉ここにありということを見ることができました!
ミネアポリスは2社企業視察できました。
午前中は食品卸大手SuperValuの物流施設へ。昨年UNFIに買収されました。アメリカでも人手不足の感は否めなく、倉庫内は省人化が進みほぼ完全自動化です。人がいないので倉庫が暗い(笑)。パレタイズマシン、ソーティングマシンは見ているだけで楽しくて、そこに椅子を置いて一杯やりたいくらいでした(笑)。しかしトラックからの荷積み荷卸しはまだ人の手が必要です。しかも雑です。そこにおいては日本の方がスピード、品質ともに進んでいる気がします。
午後はAmazonのフルフィルメントセンター。厳重な警備です。このセンターでは従業員の再教育にとても力を入れています。日本だと携わる業務かその付帯するものへの教育に限られますが、ここでは個々人のキャリアアップ思考に寄り添った支援をしています。例えば看護師になりたい人がいればその金銭面や勤務時間面でのサポートをします。倉庫設備はさすがAmazon。大部分が自動化されていました。念願のKiva(現AR)も間近に見られました。商品棚を持ってきてくれるので、作業員の人は動かずに効率よく棚入れ棚卸しができます。でもひっきりなしに棚が到着するので大変そうでした。16ドルの時給ですが同行してた人と「これはやりたくないかも」と。
帰国後驚くべきニュースが飛び込んできました。視察したAFCでストライキ発生の報。その時には予感すら無かったですが人の管理は難しいですね。
今回は日が経つごとに学びの多い視察研修になりましたが、私は初日に電動キックボードで豪快にころんで両手首負傷、それどころではありませんでした・・・。後日、全治3か月との診断。高くつきました(>_<)
来年はヨーロッパらしい?のでどうしようか。多分行くでしょう!これでは行かないけど(笑)